みんなの声

新見市定住者の声

日本の原点である素朴な田舎の良さを伝えたい。

大阪府から新見市へ

鈴木 章弘さん
妻・晴子さん

職業
古民家民宿
世帯構成
夫婦
移住年月
1992年
移住を考えはじめたきっかけを教えてください。
章弘さん:大学卒業後、11年間大阪の旅行会社の営業マンとしてお客様を日本各地にお連れしていました。その頃はバブル時代で、大型リゾートホテルや似たような観光施設ばかりが繁栄し、観光地は金太郎アメのようにどこも同じ状況でした。そうではなく日本の原点である素朴な田舎の良さを伝えることが出来ないかなと思い立ったのがきっかけです。
晴子さん:広島市内の旅行会社で20年間勤務していましたが、主人と知り合い、結婚を機に新見市にまいりました。特に田舎暮らしにあこがれていた訳ではありませんでしたが、実際に暮らしてみて、来て良かったなと感じています。民宿業も今までの仕事の経験を生かせる職業でしたので、戸惑いもなく、すんなりと来る事が出来ました。
新見市を移住先に選んだ理由を教えてください。
新見市には観光洞窟として有名な井倉洞や満奇洞がありますが、それ以外にも多くの天然手つかずの鍾乳洞が点在しているので、民宿と一緒に洞窟体験の案内も出来たらと思い、選びました。それから、千屋が岡山で有名な千屋牛の発祥の地であることも決め手です。学生の頃からの趣味である洞窟探検を通じて知り合った新見市の知人を頼って来ました。

鈴木さん

移住を決めてから民宿オープンまではどれくらいかかりましたか?
空き古民家探しに1年かかり、借りられるまでにさらに1年3ヶ月かかりました。18年前は由緒ある家を人に貸すという発想はなかったので、ご親戚の方のご同意を得るまでに時間がかかりました。今はご親戚の方とも大変親しくさせていただいています。その後は、地元の会社に勤めながら平成7年7月に民宿を仮オープン、二人の結婚を機に平成18年4月に本格オープンして、今の民宿一本での生活が始まりました。
実際に新見に暮らしてみてどうですか?
章弘さん:最初は、地域の人と話しの接点がありませんでしたし、当時の葬式は地区の人が全て手作りで行うなど慣れない事も多く、戸惑う事もありました。慣れるのに2・3年はかかりましたが、焦らず時間をかけることで良い人間関係を作れたと思います。今は地域の人にとても良くしてもらっています。妻も地域の方々にすごく良くしてもらい、交流する事で地域の色んな情報を見つけてきてくれています。
晴子さん:快適に暮らしていますよ。主人が地域の方々とゆっくり長年かけて良い人間関係を作ってくれていたので、私は特に苦労はありませんでした。皆さん親切で面倒見が良い方達ばかりなので、感謝しています。田舎暮らしは不便だと言われていますが、田舎にいて損をしていると感じたことはありません。買い物は車があれば不便はないですし、インターネットが整備されているので通販も活用しています。

鈴木さん

移住してから変わったことはありますか?
体が田舎に合っているのか、花粉症が軽減されて体調が良くなりました。特別何かしているわけではないんですが、新鮮な野菜を食べて、毎日体調がいいです。
今後の計画や挑戦してみたいことがあればお聞かせください。
旅行業に携わってきた者として、外から来た人たちが安らげて、その土地の本物を味わえる、そんな宿を心がけながら地域と共生していきたいです。今はその一つとして、新見のユニークな飲食店や名所を案内するマップを作成しています。 それから、民宿のお客様で希望があれば、洞窟体験や翌朝のメイクアップサービスのご案内をしています。妻はメイクの講師もしています。このようなお互いの得意分野も今後伸ばしていきたいです。
新見市へ移住を考えている方へ一言お願いします。
章弘さん:地域の方々に挨拶をしっかりして、できれば組内(町内会)などには入った方がいいです。最初は、わずらわしい部分もあるかもしれませんが、何かあった時に助け合えます。今は昔ほど堅苦しくないので、地域の人と一緒に暮らすのがちょうどいいです。地域に馴染むには、無理せず自然体で、ゆっくり時間をかける事が良い人間関係を作るコツだと思います。
晴子さん:同じ日本なので、田舎だからと特別気負う必要はなく、ただ普通に隣にいる方と誠実に付き合っていけば、楽しく暮らしていけると思います。 それから、車はあった方が色々と便利だと思います。