安藤直之さん(本市出身)が木山捷平文学選奨・短編小説賞を受賞
本市出身の安藤直之(筆名・阿壇幸之)さん(東京都在住)が「第17回木山捷平文学選奨・短編小説賞」を受賞されました。
受賞作「雪」は応募総数223編の中から選ばれ、26歳の安藤さんは歴代最年少受賞者です。
同文学選奨は笠岡市が主催する文学賞で、笠岡市出身の詩人・小説家木山捷平(1904~1968)にちなみ、平成17(2005)年度に創設されました。短編小説賞は新人作家の未発表作を対象に全国公募しています。
年末、私は久しぶりに中国山地の麓に位置する町に帰省した。自らが生まれ育った町が雪に埋もれているのを見ながら私は懐かしさを感じると同時に、どこか嫌悪感を想起させた。それは、私の親や学生時代の教師の言語や思考が閉鎖的な農村社会的価値を旧態依然として維持していることに対する嫌悪感だった。一方で、社会科の教師であったM先生には私は好感を持っていた。大学の時、私と同じように、東京で暮らしていたM先生にはそういった「古臭さ」が感じられなかった。しかし、私の父によるとM先生は春に退職するらしく、見たところすっかり痩せてしまっていた。日が変わり、まだ夜が明けない頃、私は父と一緒に日の出を見ようと神社に行く。町の人間が集うその神社で、私はM先生と再会をする。M先生は、思いの外、元気そうで私は安心した。M先生と私は春に東京で会う約束をした。(笠岡市ホームページより)
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